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2008.10.18
[更新/お知らせ]
東京 サクラ グランプリに向けてのレースがスタート!『アンダー・ザ・ツリー』ティーチ・イン
 いよいよスタートした第21回東京国際映画祭。18日には、その主要部門のひとつ「コンペティション」のトップバッターとして、インドネシア映画『アンダー・ザ・ツリー』が上映されました。同作のガリン・ヌグロホ監督は、過去にTIFFで審査員を務めた経験の持ち主。そういった方が最新作をコンペに出品するというのは、本当に珍しいケースとのこと。これまでに撮った長編10本のうち、同作を含めて5作品がTIFFで上映されているだけに、監督にとってもTIFFは“もはやお馴染み”なのかもしれませんね。

 さて、その『アンダー・ザ・ツリー』ですが、呪術的なバリ島の伝統的儀式を映しながら、そこを訪れた3人の女性を主人公に、生と死、そして母性を描き出す幻想的な物語。ドキュメンタリーを思わせる力のある映像に、観客の皆さんは食い入るようにスクリーンを見つめていました。

 そして上映終了後のティーチ・インでは、そのガリン監督と、主演女優のお2人、ナディア・サフィラさんとアユ・ラクスミさん、そして出演のイクラナガラさんが登場。「タイトルに込められた意味は?」「登場する女性は企画段階から3人だったのか?」など、熱心な観客からの質問ひとつひとつに、丁寧に答えていかれました。特に観客の関心を惹いたのが、同作が「登場人物の会話は、80%以上がキャストの即興によるもの」(ガリン監督)という点。「これはバリの演劇では、伝統的なスタイル」(イクラナガラさん)だそうですが、44歳年上の男性に惹かれる19歳のヒロインを演じた、若手女優のナディアさんはかなり大変だった様子。「こうしたスタイルは初めてで、40歳以上も離れた男性を好きになったことなんてないのに、監督は“もっと色目を使え!”って言うんですよ!(笑)」とエピソードを披露し、会場を笑いに包みました。

 普段ならマスコミ陣にしか許されない“スタッフ&キャストへの質問”が、一般の観客でもできてしまうのが「ティーチ・イン」の醍醐味。映画祭ならではの催しを、皆さんもぜひ味わってみてはいかがでしょうか?

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