第6回開催では、「インターナショナル・コンペティション」、「ヤングシネマ」に出品された、アフリカのブルンジや、ラトビア、アルメニア、クロアチア、ルクセンブルグなど東京国際映画祭のコンペティション初参加の国々の作品に注目が集まりました。
企画としては、「小津安二郎生誕90年フェア」が開催され、サイレント映画を中心とした戦前作品の復元や、上映機会の少ない作品を含む小津作品のニュープリントによる一挙上映が行われ、盛況を博しました。奇しくも同年の3月にこの世を去った、小津監督作品を代表する俳優・笠智衆さんを偲ぶ追悼上映としても、東京国際映画祭として印象的な出来事でした。
また同年は、第2回開催において特集上映を行ったフェデリコ・フェリーニ監督との別れの年としても記憶されています。
東京グランプリ・都知事賞
「青い凧」 (ティエン・チュアンチュアン(田壮壮))
審査員特別賞
「ボビー・フィッシャーを探して」 (スティーヴン・ザイリアン)
最優秀監督賞
テイラー・ハックフォード (「ブラッド・イン ブラッド・アウト」)
最優秀女優賞
ルー・リーピン(呂麗萍) (「青い凧」)
ロリータ・ダヴィドヴィッチ (「ヤンガー・アンド・ヤンガー」)
最優秀男優賞
本木雅弘 (「ラストソング」)
最優秀芸術貢献賞
「アブラハム渓谷」 (マノエル・デ・オリヴェイラ)
「心の地図」 (ヴィンセント・ウォード)
最優秀脚本賞
「アンコール・ワンスモア・アンコール」 (ピョートル・トドロフスキー)
未来の才能に対する特別顕彰
アニー・ガリポー (「心の地図」)/
ロバート・ジョーミー (「心の地図」)
マックス・ポメラン (「ホビー・フィッシャーを探して」)
ワン・チーツァン (「月光少年」)/チェン・シャオマン (「青い凧」)
チャン・ウェンヤオ (「青い凧」)/イー・ティエン (「青い凧」)
東京ゴールド賞・都知事賞
ニン・イン(寧 瀛)監督 (「北京好日」)
東京シルバー賞
該当なし
東京ブロンズ賞
ゴルディアン・マウグ監督 (「オリンピックサマー」)
アルト・パラガミアン監督 (「どうして、なぜ?」)
ツァイ・ミンリャン(蔡明亮)監督 (「青春神話」)